手技療法

手技療法は施術者の指や手のひらをつかい、皮膚や筋肉へ刺激を直接与える施術方法です。
古くから行われる技法であり、現在でもケガの施術から慢性症状の改善まで欠かせない手法となります。

●手技療法の種類

さまざまな手法があります。
手法によって感じ方が異なるため、症状や患者様の身体の状態にあわせてアプローチするといわれています。

「叩く・揉む・擦る・押す」といったような刺激を使い分け、皮膚表面から深部の筋肉へいたるまで刺激を届けていきます。
手でしか感じ取れない筋肉の感覚を頼りに、症状が現れている部位に刺激を重点的に加えていくとされています。

●骨格の矯正

人間の身体は、かならずしも左右対称ではありません。
日常生活によって誰もが骨盤や背骨にゆがみを生み、そのゆがみが強くなることで痛みや不調をきたすと考えられています。
そのような、ゆがみ・ずれを感じ取り、もとの正しい状態へと導くべく、刺激を与えていく施術です。

●運動療法

ケガによって傷ついた筋肉や靱帯、動きが悪くなってしまった関節の可動域を改善するための療法です。
患部を実際に動かすことで筋肉や関節の硬さをほぐし、元の機能を早期に取り戻すことを目指します。
とくにケガや急性の症状については、慢性期における運動療法が重要です。

手技療法には、次のような特徴があるといわれています。

●痛みが少ない施術

手技療法は刺激の強さを調節しながら行うため、痛みに敏感な方でも安心して受けられます。
また、ご高齢の方や妊婦の方など、強い刺激を加えられない方も同様に、最適な刺激量で施術することが可能です。

●誰でも受けることが可能

手技療法は、さまざまな症状に対して効果を発揮する施術であるといわれています。
スポーツでのケガや交通事故はいうまでもなく、疲労やストレスといった精神的な要素による症状の方も対象となります。
このように、どなたに対しても適した施術を行えることが、手技療法の最大の特徴です。

手技療法を行うことで、身体には次のような効果が現れやすくなります。

●筋肉の緊張緩和

手技療法は、硬さがある部位を直接施術することから、患部の状態を把握しやすいです。
そのため、いくつかの手法の組み合わせにより、最適なアプローチを与えることが可能とされています。
身体の表面から深部にかけての筋肉の緊張を緩和する効果が期待できます。
症状を早期に改善し、日常生活での支障の解消につながるでしょう。

●血行促進

筋肉や皮膚を圧迫したり、動かしたりすることが影響しています。
肩こりや腰痛などの症状の場合、患部の筋肉は硬さによって血行不良を起こしていることが多いです。
そのため、手技療法によって患部をほぐすことで血行が促進され、症状の早期改善を実現するといわれています。

●疼痛緩和

手技療法によって患部の血行が促進され、筋肉の緊張が緩和されることから、疼痛緩和が図れます。
また、骨格矯正や運動療法によって患部のゆがみが改善したり、患部が正しい動きを取り戻したりしたときも同様です。
身体への負担が減り、痛みの軽減が叶いやすくなります。

手技療法には、次のようなメリットが挙げられます。

●ケガの早期改善

手技療法により、筋肉の緊張緩和や関節可動域の改善を狙うため、ケガの早期改善につながりやすくなります。
捻挫や肉離れといったケガは、筋肉や靱帯に硬さを残しやすいです。
再発を引き寄せるリスクも高いでしょう。
しかし、手技療法によって損傷部のこわばりを減らし、可動域を広げることで、ケガの再発防止やパフォーマンスの向上が期待できます。

●慢性症状の改善

肩こりや腰痛のような症状は、筋肉の硬さや血行不良が原因となっていることが多いです。
手技療法によって緊張を小さくし、血行を促進することで、慢性症状の改善・予防が可能といわれています。

●リラックス効果

手技療法は全身の血液だけでなく、リンパの流れや水分の循環まで改善させる力があるとされています。
その結果、副交感神経が優位となり、リラックス効果を得られやすくなります。
ストレスやイライラから身体全体の筋肉が緊張してしまっている方にとっては、最適な施術方法なのではないでしょうか。

当院では患部だけをみるのではなく、関連する全身の筋・骨格の状態を確認します。
確認をし、患者様の症状にあわせた施術をいたします。